基礎知識

【要注意】ファクタリングの返済期日や注意点を徹底解説

ファクタリングの返済期日



ファクタリングとは、自社の売掛金を買い取ってもらうことです。

売掛金を買い取ってもらうことで入金が早くなるため、キャッシュフローが改善します。

そんな「ファクタリング」の利用を検討している人の中には、ファクタリングを利用した後「いつまでに返済しなければいけないか」という返済期日が気になる人も多いでしょう。

結論からいうと、2社間ファクタリングなら、取引先からの「入金後すぐ」が返済期日です。一方、3社間ファクタリングなら、返済期日について気にしないで良いです。

この記事では、2社間・3社間のファクタリングそれぞれの返済期日について詳しく解説していきます。

ファクタリングの利用が初めてで専門用語がわからない方は、以下の記事を参考にしてみましょう。
ファクタリングの用語や仕組みについて、詳しく解説しています。
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ファクタリングを初めて利用する方へ

2社間ファクタリングの仕組みと返済期日

冒頭でいったように、ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。

そのため、まずは2社間ファクタリングの仕組みと返済期日について解説します。

(1)2社間ファクタリングの仕組み

2社間アニメーション3

2社間ファクタリングとは、自社(ファクタリングを利用する会社)とファクタリング会社の2社間だけで取引するファクタリングです。

2社間ファクタリングを利用する具体的な流れは以下の通りです。

  1. 売掛先(取引企業)に商品やサービスを提供
  2. 売掛先に代金を請求する
  3. ファクタリング会社に審査依頼
  4. ファクタリング会社と債権譲渡契約を結ぶ
  5. ファクタリング会社から買取金額を受け取る
  6. 取引先から期日通りに支払いを受ける
  7. 上記の支払いをファクタリング会社へ支払う

上記の流れを簡単に解説します。

①売掛先と取引する

当たり前ですが、ファクタリングはまず売掛先(取引先)との取引からはじまります。

売掛先へ商品やサービスを提供し、その対価(売掛金)を請求するという流れです。

そこで発生した売掛金を早期回収するために、売掛金をファクタリング会社へ買い取ってもらいます。

会社によって異なりますが、売掛先に代金を請求して実際に入金されるまで、1か月以上かかるケースが大半です。

業界によっては、「請求して半年後に入金」などもあり得るでしょう。

②ファクタリング会社とのやり取り

売掛金の早期回収のため、ファクタリング会社へ審査を依頼します。

自社の与信や売掛先との関係性(長期で取引している?かなど)を審査されます。

そこで問題なければ、ファクタリング会社と契約を結び、買取金額を受け取ります。当然、買取金額は売掛金額が上限です。

しかし売掛金の満額を受け取れるわけではなく、ファクタリング会社への手数料は差し引かれて入金されます。

③ファクタリング会社への支払い

取引先から売掛金を期日通りに回収します。

しかし、その売掛金はファクタリング会社へ譲渡する契約を結んでいます。

そのため、売掛金はそのままファクタリング会社へ支払うという流れです。

(2)2社間ファクタリングの返済期日は入金後すぐ

前項の「2社間ファクタリングの流れ」を見てもらえれば分かりますが、2社間ファクタリングの返済期日は入金後すぐです。

たとえば、売掛先から代金を入金される期日が5月末であれば、5月末がファクタリング会社への返済期日になります。

言い換えると、売掛先から返済期日内に入金されないと、ファクタリング会社への返済期日に遅れてしまうということです。

なお2社間ファクタリングは、ファクタリング利用者とファクタリング会社の2社間の取引なので、売掛先への代金回収はファクタリング利用者が責任をもって行う必要があります。

3社間ファクタリングの仕組みと返済期日

3社間アニメーション2

次に3社間ファクタリングの仕組みと返済期日について解説します。

結論からいうと、3社間ファクタリングの場合は、返済期日というものは存在しません。

そもそも3社間ファクタリングとは、2社間ファクタリングに「売掛先」が加わるだけです。

2社間ファクタリングでは、ファクタリング利用者が売掛先から売掛金を回収して、その後にファクリング会社へ支払うという流れでした。

一方、3社間ファクタリングの場合は売掛先もファクタリングに加わっているので、ファクタリング会社は売掛先から直接売掛金を回収します。

つまりファクタリング利用者に、ファクタリング会社への返済義務はありません。そのため、ファクタリング会社への返済期日は「存在しない」ということです。

2社間と3社間どちらのファクタリングを利用すべか?

前章までで、2社間と3社間ファクタリングの違いや仕組みが分かったと思います。

その上でどちらを利用するべきか?迷っている人もいるでしょう。

この章では、2社間3社間のメリット・デメリットである、以下の要素を比較していきます。どちらを利用すべきなのかという判断材料にしてください。

比較項目 2社間 3社間
審査基準 自社 売掛先
手数料 高い 安い
利用できる会社 少ない 多い
売掛先の信用 影響ない 影響あり

(1)審査基準

比較項目 2社間 3社間
審査基準 自社 売掛先

2社間ファクタリングの審査基準は基本的に自社(ファクタリング利用者)です。というのも、ファクタリング会社はファクタリング利用者からお金を回収するからです。

そのため、ファクタリング利用者の「与信」や「売掛先との関係性」を審査します。

たとえば売掛先とは長期間付き合いがあり、今まで一度も回収漏れや期限遅れがないのであれば、審査は有利に働くでしょう。

一方、3社間はファクタリング会社が売掛先から直接お金を回収するので、売掛先の与信などが審査されます。

(2)手数料

比較項目 2社間 3社間
手数料 高い 安い

手数料はファクタリング会社や利用者によって異なるものの、3社間ファクタリングの方が安価です。

一般的には、3社間ファクタリングの手数料が1%~5%で、2社間ファクタリングはそれ以上の手数料率になります。

3社間ファクタリングは、ファクタリング会社が売掛先を審査して、売掛先から直接お金を回収します。一方、2社間ファクタリングは利用者が売掛先からお金を回収します。

ファクタリング会社にとっては、直接お金を回収できる3社間の方が回収できる確実性は上がるため、3社間ファクタリングの方が手数料は安価になるのです。

(3)利用できる会社

比較項目 2社間 3社間
利用できる会社 少ない 多い

利用できる会社は2社間ファクタリングの方が少なく、3社間ファクタリングの方が多いです。

というのも、大手企業は2社間ファクタリングを提供していないケースが多いからです。前項の通り、2社間ファクタリングの方が未回収のリスクが高いことが理由でしょう。

そのため、2社間ファクタリングを利用したくても、そもそも利用できる会社が見つからない…ということはあり得ます。

(4)売掛先の信用

比較項目 2社間 3社間
売掛先の信用 影響ない 影響あり

売掛先の信用は、2社間ファクタリングでは影響ありませんが、3社間ファクタリングでは影響します。

上述したように、2社間ファクタリングはファクタリング利用者が売掛先からお金を回収しますが、3社間ファクタリングはファクタリング会社が売掛先からお金を回収するからです。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングには上記4点の違いがあります。この違いを比較した上で、2社間と3社間のどちらが良いのか検討すると良いでしょう。

ファクタリングの返済期日に関するよくある質問

最後に、以下「ファクタリングの返済期日に関するよくある質問」を解説します。

  1. 分割払いは可能か?
  2. ファクタリング会社へ返済期日までに返済できなかった場合は?
  3. 返済期日の延長は可能か?

(1)分割払いは可能か?

基本的にファクタリングは分割払いできません。

というのも、分割払いになるとファクタリングではなく「融資」になってしまうからです。

融資になると貸金業の登録が必要ですが、ファクタリングは貸金業の登録がない会社が行っているケースも多いです。その場合は「融資」自体できません。

言い換えると、貸金業に登録しているファクタリング会社であれば融資に切り替えることは可能です。

とはいえ、そもそもファクタリングは融資ではないので、分割払いは不可と思っておきましょう。

また、あえてファクタリング会社から分割払いを提案されたときは注意です。法外な利率を提案してくる悪質なファクタリング会社がいるからです。

この点も踏まえ、ファクタリングは原則「分割払いは不可」と認識しておいた方が良いです。

(2)ファクタリング会社へ返済期日まで返済できなかった場合は?

ファクタリング会社へ返済期日までに返済できなかった場合は、以下の流れになります。

  • ファクタリング会社から督促の連絡が来る
  • 返済期日を超過した分の損害金を請求される
  • 損害賠償に関する訴訟を起こされる

このように、督促・遅延損害金の請求・訴訟という流れです。最悪の場合は裁判沙汰になるため注意が必要でしょう。

(3)返済期日の延長は可能か?

返済期日を延長できるかどうかはケースバイケースです。

3社間ファクタリングの場合は、ファクタリング会社が直接売掛金を回収するので、「返済期日」自体ありません。

そのため、延長するなら2社間ファクタリングを利用したときです。

上述したように、2社間ファクタリングは売掛先からの返済期日が、そのままファクタリング会社への返済期日になります。

しかし、売掛先が返済期日に遅れる可能性はゼロではありません。そのような事情の場合は、ファクタリング会社に相談すると、最大1か月ほどなら延長してくれるケースもあります。

とはいえ原則は「返済期日までに返す」ことなので、返済期日の延長は特例と思っておきましょう。

まとめ

このように、ファクタリングの返済期日は2社間ファクタリングなら「売掛先の返済期日」と同じです。

3社間ファクタリングは、ファクタリング会社が売掛先から直接回収するので、そもそも返済期日自体ありません。

上述した2社間ファクタリング・3社間ファクタリングの違いも踏まえ、どちらを利用すべきか判断すると良いでしょう。

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